landscape_5 モロッコ Morocco Asilah

列車が着いたアシラーの駅を降車すると、そこは無人駅。

 

メディナ 旧市街

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モロッコ Morocco Asilah google map
モロッコ人の彼は○○○。
フェリーを降りるとそこはモロッコ。

偽ガイドを装った人たちが群がって来る。

一人をかわすとまた一人。何を言ってるかも理解できない。

taxiの客引きも10人以上集まってくる。

何が本当なのか分からなくなってきた。

その彼との出会いは、ジブラルタル海峡を渡ったタンジェの駅だった。
ファーストフードや飲み物を売ってるカウンターでケバブみたいなのを買ってる時に話かけられた。
モロッコ男:「君達はどこまで行くんだい?」
カサブランカまで!
モロッコ男:「そっか、カサブランカは人が多くてノイジーだよ。オレが今から行くのはアシュラって街で静かなとってもいいところさ! 音楽も盛んでジミヘンタウンって呼ばれてる♪」
そんな会話を交わしながら列車は出発時刻。
車内でまたその彼と同室になった。
もう一人の別なモロッコ人と、こっちは くにお・まゆっち・Q・オレ あと

スペインのセビーリャからのバスで知り合ったバックパッカーのコ 5人。
車中ワイワイと盛り上がった!

お菓子を広げてつまみながら語らった。
そして、タンジェから1時間でアシュラへ。

「後、5分で着くぜ!君達も一緒に来ないか?」と誘う彼。

「どうする??どうする?」 と。
でも切符は目的地のカサブランカまで(約6時間)買ってある。

当日限り有効だから、残りは翌日使えない。

しかし「弟に言えばお金に交換できる!」と。
怪しい。かなり。 こっちの意見は揃った。

じゃあ さよなら のはずが、

荷物を網棚から降ろして別れを告げる、オレ。

また、カサブランカで会おう!と。
そして降りたアシュラの駅は誰も居ない無人駅。暗い。

砂利の駅前には街燈もない。
彼は友人がやってるというtaxiを携帯で呼ぶ。

やせ細った子猫が一匹。

食べ物は落ちてないから皆、痩せてるそうだ。
降りるときの代金は彼が払う。

そして、彼の家へ。

南京錠を自分の鍵で開けると部屋の中へ案内された。
その彼はイギリスに住んでいて、休暇になると実家のモロッコに遊びに来るそうだ。

母国語と英語とイタリア語とスペイン語を話すらしい。

こちらは茨城弁オンリー。
モロッコで人気があるというバンドのCDを聴く。

タバコをばらして粘土みたいなのを混ぜている。

「この国はフリーダムだ!」と言いながら、マリファナを吸う彼。

オレはタバコは吸わないし、強要もされなかった。
彼が弟を呼び、例のカサブランカ行きのキップを渡すと、数十分後にお金に換えて持ってきてくれた。
「オレの言った通りだろう!仲間がカサブランカに仕事で毎日夜発の列車で通ってるからokなのさ! 一緒に来なかった人たちはスケアリーなんだね。」とニコニコ笑う。 でも降りなかった方が正解なのはその時まだ気付かなかった。
小休止の後、街のメディナを案内してもらう。

写真を撮る。
旅の疲れからか咳が出る。

要塞の大砲が残るカフェでお茶。

「咳が出るからミントティーを飲め」と。優しい彼。

後輩らしき若者は、その彼からマリファナを貰い吸い続ける。
散策の途中で、道端の食堂なのか喫茶店なのか分からない屋台みたいなとこではTVサッカー観戦。モロッコもサッカーが熱いらしい。

ラマダンの時期なので、夜は賑やかだ。

子供も深夜まで遊んでいる。
また彼の家でゆっくり。

マリファナを手放さない彼。
彼は「今から何をする?」と聞いてくる。
何でもいいよ!
「300ユーロ出せば朝まで女の子と遊べるよ!」

話しの通じないフリをもっとした。
「一体君は何がしたいんだ?」
・・・ 考えた挙句。音楽が聴きたい!
がっかりした顔の彼は、「じゃあ 音楽聴きに行くか。。」
また彼の友人のtaxiにのってライブハウスとやらに向かう。

パスポート・ビデオ・財布・カメラを持って。

残りの大きなカバン2つは彼の家に置いてきた。

7キロは走っただろうか、道は真っ暗で海岸線の道路には強風が吹きつける。

冷や汗が出る。

道も憶えてない。そして寒い。 (ココで捨てられたら終わりだな。。)
車はライブハウスに着いた。

2階のフロアーではエジプシャンミュージックとやらが爆音で演奏されている。デスメタルどころではない。

東洋人を見た事ないのだろう。観光客が来るようなとこじゃない。

視線が冷たい。写真は撮らなかった。 撮れなかったが正解か。

マリファナティーを飲む。美味い。
1時間ちょっと聴いて帰宅の途へ。

支払いは自分も払う。
彼の家は寒い。

玄関を開けると天井は鉄骨が数本。星が見える。

部屋への仕切りは薄い布が1枚。

トイレはシャワーのタイル張りの床に穴が開いてて空のペットボトルが逆さに挿してあるだけ。

掛け布団はない。

マリファナを吸いながら彼は眠った。

オレは寒くて眠れない。
翌朝、完全に風邪を引いたらしい。頭も痛い。
電車の時間まで、近所のトルコ風呂(サウナ)に誘われる。

歩いてお店に着いたが、お湯が沸いてないとかで断られる。

路地を歩きながら彼は、

「隣に住んでる女性は子供が2人居て貧しいらしい。自分も毎月ヘルプしていて、君も80ユーロ出して貰えないか?」 何でオレが出すの?    断った。
駅まで行くtaxiの中で彼は、

「昨日は自分の方がお金をいっぱい出したから君も払え!」と言ってきた。

昨日の笑みはもう彼にはない。
ほんとは隠してお金は持っていたけど、

これしかないと小銭を全部出すと、そこからtaxi代を払い、

駅でカサブランカまでのキップを買い。

立て続けにごちゃごちゃ言うので面倒だから、残ってるお金を手のひらに載せてやった。
別れ際に彼は軽く言った、

「カサブランカの銀行でクレジットカードでお金下ろせば問題ないよ」。。。

列車では複数の荷物から目を話すことが出来ないので、トイレに行く事も出来なかった。エジプトからの腹痛はまだ完治していない。
昨日の朝、バスで食べたお菓子と、フェリーで食べたサンドウィッチから何も食べていない。

腹減った。疲れた。。

列車の中で、バルセロナのドミトリーに有った書き込み帳を思い出した。

『モロッコ人に要注意』

出会ったモロッコ人の案内で行きたい土地へ何日間かで400ドルで連れて行ってもらったらしい。

道中、案内のモロッコ人の兄弟や家族も合流して飲み食いはその400ドルで支払う。

折り返し地でモロッコ人は同じ金額出さないと帰れないと言い出したらしい。

多少の覚悟はしていたので、また400ドル出して無事帰れたらしい。。
似てる。

カサブランカの駅から船までは歩く気力もなく、taxiと交渉した。

5ユーロで話がついた。
港に停泊している大きな船は知ってるらしい。

運転手に行き先を告げると、

「ちぇ、あの船のお客なら10ユーロにすれば良かった!」と、聞こえる大きな声で言う。
道を歩く船友に手を振るとtaxiの運転手は、

「あの友達も乗せたらお金を人数分払え!」と言ってくる。

「街中を案内してやる!」と勝手に。
とことん疲れた。
港の船の前に着くと、入管みないな人から、

このスタンプじゃ入国も出国もできない!って言われて、

船に入るまで小一時間。。
帰船リミットまで、まだまだ時間は有ったが我が家に帰って死んだように寝た。
心配してくれていた友人の顔を見て涙が出そうになった。

無事帰れてよかった。
『モロッコ人に要注意』

 

http://www.balance-hair.net/a%20moment%2051.html


Published bynii

バランスヘアーのオーナー 新妻です!

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